(一財)地域創造 平成29年度公共ホール現代ダンス活性化事業

髪の毛を剃り落し、全身を白く塗った人物が花嫁衣裳らしき着物をまとい、剣道部部室の隅からこちらをみている・・・そんなチラシやポスターを最近、どこかで目にしませんでしたか?

くにたち文化・スポーツ振興財団が設立されて30年、つまり芸小ホールができて30年が経った今年、初めての舞踏公演を開催します。出演は国内外で大活躍の舞踏カンパニー「大駱駝艦」の舞踏手・田村一行(たむらいっこう)さん。所縁の地・国立に満を持しての登場です。

田村さんは国立市内にある桐朋中学校・桐朋高等学校のご出身。中学三年生の時にはすでに舞台の仕事をしたい、舞踏をしたいと考え始め、土曜日の剣道部の部活帰りは様々な舞台を観にいっていたそうです。「国立へは6年間通学しました。 そのころの妄想や不安が、今の自分を作っています。」とおっしゃり、今回の作品作りをまずは宣伝写真を母校で撮影することから始めました。「懐かしいという言葉を越えて今の自分が何を感じるか?が、少しでも写真に反映されれば」との思いでのぞまれ、お世話になった学校の先生方や生徒さん方のご協力を得て実現しました。

田村さんは民俗芸能にも深い関心と造詣をお持ちで、各地それぞれの伝承を取り入れた新作を数多く発表されています。9月の谷保天満宮例大祭を、一緒に出演する鉾久奈緒美さん、藤本梓さんとともにご覧になっており、それが作品にどう反映されるのかも興味深いところです。

日本で生まれた踊りの一つ、舞踏。くにたち文化・スポーツ振興財団設立30周年(&国立市市制施行50周年記念)にして初めてのご紹介となります。そして、タイトル「存在と時間」が意味するものは。その独特な世界観を、くにたちに創作の源を発する舞台を、この機会にぜひ味わいに来てください。

大駱駝艦 田村一行 舞踏公演 「存在と時間」→公演の詳細はこちら
平成29年12月24日(日)14時開演
※公演時間 約60分間。終演後約20分間のアフタートークあり振付・演出・美術:田村一行
出演:(大駱駝艦)田村一行/鉾久奈緒美(むくなおみ)/藤本梓(ふじもとあずさ)
テクニカルスタッフ(大駱駝艦):谷口舞(たにぐちまい)