飯島聡史©T.Tairadate
大倉卓也©Fabio Del Grande
髙橋和哉©Diva

今回の企画に至る経緯をお教え頂けますか?

(飯島)くにたち芸小ホール様と国立音楽大学の協力公演としてお話を頂きました。そして、ホールの方とご相談させて頂いたところ、是非私の研究テーマであるショパンを中心とした公演を!と仰って頂いたのが始まりです。ショパンというと、多くのピアニスト達に採り上げられる作曲家ではありますが、本公演では何か新しい一面を表現したいと考えるようになり、お二人に相談しました。

(大倉)飯島さんから、最初にお話を頂いたとき、「なに、その企画! 面白そう!!」と即答した記憶があります。パリ留学中には、ショパン研究の第一人者のイヴ・アンリ氏のもとで勉強させて頂いたこともあり、私もショパンは日頃からよく扱う作曲家の一人です。ですから、なおさら本公演には惹かれるものがありました!

(髙橋)対照的に、電子オルガンのソロ演奏ではあまり採り上げられることのないショパンやその関連の作品をいかにしてアレンジしていくか、3人で演奏をしたらどのような新しい景色が広がっていくのか、緊張感と共にワクワクが止まりません!!

そうすると、企画に込めた思いとはどのようなものでしょうか?

(髙橋)ピアノ1台と電子オルガンの編成による演奏はこれまでも多く行われていましたが、ピアノ2台と電子オルガンの編成による演奏はあまり多く行われていません。ピアノ×ヴァイオリン×チェロの編成からなるピアノトリオが当たり前に行われているように、ピアノ×ピアノ×電子オルガンという編成をこの演奏会から新たなスタンダードにし、これまでの概念を超越した新しい世界観をお届けしていきたいと話し合い決めました。

(大倉)ピアノ2台のコンサートはときどき見かけますが、それも開催するとなるとなかなか大掛かりなもの。それを今回はピアノ2台+電子オルガンですからねぇ!

(飯島)くにたち芸小ホールの皆様と国立音楽大学が協力した本公演だからこそ実現する特別な内容ですね!

ちなみに、これまでのみなさまの関係性をお教え頂けますか?

(飯島)ショパンを中心としつつも、髙橋さんが「企画に込めた思い」で仰っていたように、ピアノ2台と電子オルガンという新しい編成に挑戦したいと思いました。そこで、私の10年来の友人であり、信頼のおける音楽家であるお二人に声をかけ、この公演が実現することになりました。

(大倉)飯島さんとは10年前に出場したコンクールで意気投合したのがきっかけです。

(髙橋)あー!”二人”を雑誌で観た記憶が!でも、実は“三人”で初めて会ったのは野球場でしたね(笑)

(大倉)ははは! そうなんですよ。野球観戦をしに(笑)

(飯島)私は髙橋さん、大倉さんとそれぞれ関係がありましたが、実は二人は今回をきっかけに仲良くなったんです!

そうだったんですね! どのような方々にご来場・聴いて頂きたいですか?

(大倉)私が演奏家として大切にしていることは、子供や学生にも、もっと生の音楽に触れてほしいということです。ですから、今回も学生券をご用意させて頂きました。まだまだ日本では、あえて足を運ばない限り、芸術に触れる機会というのは多くはないと思います。しかし、芸術が街中にあふれ、共存する世の中になったらどんなに素晴らしいでしょうか? そんな世の中を創る手助けができれば幸いです。

(髙橋)電子オルガンを知らないという人にも聴いてほしいですね!

(飯島)はい!是非沢山の方々に気軽にいらして頂けたら嬉しいです。

※1月公演は2台ピアノ、3月公演は2台ピアノ×電子オルガンです。

公演情報はこちら
2024年1月12日(金) ショパン × モーツァルト176鍵で奏でる2台ピアノの調べ
2024年3月9 日(土) 2台ピアノ×電子オルガン 2種の鍵盤楽器で奏でるコンチェルトの調べ