いつになく暑いこの夏でしたが、8月24日からの、第19回紙の工芸展開催に向けた準備に追われました。続々と持ち込まれる作品を拝見しながら、紙という素材の限りない可能性に驚かされました。素晴らしい作品を展示してくださったみなさまに感謝申し上げますとともに、まだご覧になられていない方は、ぜひ郷土文化館にお越しいただき、紙本来の魅力とすばらしい作品をお楽しみいただきたいと思います。この展覧会は、9月15日まで開催中です。(9月12日(木)は休館)
  これまでに終了した関連事業
    ・折り紙パズルアート(8月24日、午後)
    ・こども折り紙教室(8月26日、午後)
    ・エコクラフト(8月29日、一日)
    ・短冊の立鶴(8月30日、午前)
    ・紙のクラフト(9月1日、午後)
    ・彩人形(9月2日、午前)
    ・伝統折り紙/連鶴入門(9月3日、午前)
  これから行われる関連事業(参加受付中です。詳しくはお問い合わせください。)
    ・伝統折り紙/男性のための連鶴入門(9月7日、午後)
    ・折り紙/木の葉のリースとハロウィン(9月8日、午前)
    ・ちぎり絵(9月11日、午前)
紙の起源は、約五千年前の古代エジプトで使われた「パピルス」だと言われています。それが、現在の紙の原形となったものは、紀元前2世紀ごろ、中国の漢の時代に発明されたものと考えられています。5世紀になると、製紙の技法が日本にも伝わりましたが、写経などに広く普及するのは7世紀以後のようです。明治時代になると、洋紙の製造もおこなわれ、今や日本は紙の生産ではトップクラスとなっています。こういった歴史をひもときながら展示を楽しむのも、郷土文化館ならではかもしれません。


 伝統文化に親しむ郷土文化館の事業はさまざまですが、8月はわらぞうり作りを行いました。材料の藁(わら)は、「くにたちの暮らしを記録する会」の会員の方よりご提供いただいたものを使っています。その山のような藁を、素材として使えるように漉いていきます。藁に触れる機会もめっきり減りましたが、足にはいたあの感触は、暖かいものがよみがえるような気がします。
 この事業は来年も実施しますので、今年を逃された方はぜひご参加ください。

くにたち郷土文化館
館長 荒 井 敏 行