薫風のころ -館長机のメモから-
蒼穹を大海に見立て、鯉のぼりが泳ぐ様は、粋な江戸っ子が考えついたそうです。しかしこれは思い付きではなく、中国の故事に倣っています。
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蒼穹を大海に見立て、鯉のぼりが泳ぐ様は、粋な江戸っ子が考えついたそうです。しかしこれは思い付きではなく、中国の故事に倣っています。
伝承庭園の小さな梅の木に近寄れば、梅花の馥郁とした香りがありました。
梅見月がきたのですね。
郷土文化館の武蔵野庭園の片隅で、幾株かのスイセンの花を見ながら、民俗学者の宮本常一氏の故郷、山口県の周防大島で、毎年1月30日に営まれる「水仙忌」のことが過りました。島のいたるところにみられるスイセンの花に因むこの日は、氏の命日にあたります。
丸山薫に『白い自由画』という詩があります。
くにたちは、1967(昭和42)年1月1日に市制を施行しました。そして、その年の9月に開かれた定例議会で、市の歌と市章が正式に決められました。今も市のシンボルであるこれらは、じじつは国立町の頃に決められたものです。
古民家の東側に、薪が積んであります。谷保は、雪に埋もれて難儀をする土地ではありませんし、普段使いに用意しているだけなのですが、薪の山を見ると、やはり冬の到来を感じさせます。
晩い秋の陽光をたっぷり浴びて、障子の張り替えをした記憶がありませんか。
区画整理事業が進んで、古民家を取り巻く風景も様変わりしてきました。変わらないのは
今年の郷土文化館まつりも、事故なく終わりました。実行委員の方々には大変お世話に
郷土文化館の武蔵庭園は、晴天に恵まれれば、近隣を散策される方の格好の休憩場所となります。その片隅に、鋳物製の椅子が置かれているのをご存知でしょうか。重さはそれほどではありませんから、自由に移動させて、仲間うちでお弁当を広げることもできます。
大伴家持が歌ったようなロマンティシズムはありませんが、風になびくススキを見ていると、茫乎とした草原に立ちたい思いには駆られます。ススキが原といった名所が、各地で喧伝されるのも、宜なるかなです。
古民家のまわりで曼珠沙華を見つけました。この花は、土地によって1,000もの異名があるそうですが、シビトバナ、ステゴバナなどという、『大和本草』(貝原益軒 1709年)に現れる名前からは、有毒性とともに不吉なイメージがあるのも頷けます。