はじめに
国立会文化部が昭和25(1950)年に発行した『国立文化』第9号には、「国立25年回顧特輯」 が掲載されています。これは国立駅開設当時の関係者や古くからの国立在住者を集め、同年4月2日午後2時より、当時の警察署 の2階講堂で開催された「国立駅開設二十五周年記念回顧座談会」の内容を主に記したもので、興味深い回顧録が数多く収録されています。その3面のはじめの部分に、大正15(1926)年2月26日の「『東日』紙」に「武蔵野の真中へ不思議な停車場、誰が乗るやら降りるやら」と駅開設を非難した記事があるとの情報が示されています。先日、新聞資料を調査したところ、同日付の『東京日日新聞』にほぼ同タイトルの記事を含む一連の記事が掲載されていることが分かりました 。建設工事中の旧国立駅舎の写真が掲載されており、記事の内容も当時の状況が窺われることから、ここにご紹介させていただきます。
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