[編集・発行]国立市教育委員会
[請求番号]10/C7
17頁,A4版

 この冊子は、本田家の住宅類やその資料について、国立市教育委員会が調査成果の一端として平成28年3月に作成・発行していたものの改訂版です。
 平成28年、本田家の貴重な文化財を活用し後世へと伝えてゆくため、本田咊夫(たかお)氏より住宅主屋・薬医門ならびに資料が国立市へと寄贈されました。この寄贈と併せて、平成28年4月から行なわれた本田家住宅蔵に所蔵されている資料の2年間に亘る調査成果をも反映して、改訂がなされています。
本文でははじめに、本田家の来歴や歴代当主、その交流関係などを分かり易く紹介。つづいて国の登録有形文化財である本田家住宅主屋と薬医門を写真・図版をまじえて掲載。主屋の部屋の特徴は写真とともに解説されており、現在一般公開されていない本田家住宅の空間構成などを窺い知ることができます。さらに、総点数75,000点超という本田家が伝え遺してきた膨大なる資料群について、そこに見受けられる方向性や性格、注目される側面などを端的に説明し、特徴的な資料を写真・解説入りで示しています(当館の平成30年度秋季企画展で掲載資料の一部を展示予定)。
 「おわりに」において調査担当者が述べているように、今後は「調査・資料整理の成果を基に、より詳細な調査や資料の保存等に取り組まなければいけ」ない段階になっています。本田家の人々が歴代に亘って守り伝えてきた資料や建造物は、また国立市の貴重な財産でもあります。今後の文化財の保存・活用を図ってゆくためにも、是非ともお読みいただきたい1冊。【Ryou】


書籍紹介~資料研究室からのお知らせ~